研究題目:
視覚障害者用家電リモコンの試作と検討
研究者:
吉田恵(Megumi Yoshida)
研究の概要:
本研究では,視覚障害者や高齢者など視覚情報を得ることが難しいユーザーを対象とした家庭用電化製品用リモコンを提案する.家電製品におけるリモコン操作は,日常生活を送る上で決して欠かせないものだが,フィードバックは液晶ディスプレイ表示などの視覚情報に依存する部分が大変多い.視覚情報以外のフィードバックが不足しているために視覚障害者や高齢者などのユーザーにとって,それらの操作は多くの困難を伴っている.
本研究ではまず,視覚障害者が抱える家電製品に対する問題をインタビューやアンケートによって明らかにし,それらの問題点を解決するためのインタフェースとして,テンキー方式リモコンを試作,評価を行なった.また,テンキー方式リモコンで解決しきれなかった問題点のの改善案として,スライダーとダイヤルを併用したリモコンを試作し,リモコンとしてこれらのデバイスが有効であるかの評価を2 種類の実験により明らかにした.
テンキー方式,スライダー・ダイヤル方式それぞれの試作を通して得られた考察を元に,家電操作リモコンの今後の展望について述べる.
発表論文:
- 吉田諒, 吉田恵, 安村通晃, 音声とテンキーを用いた視覚障害者向けリモコンの試作と評価, ヒューマンインタフェース学会論文誌, Vol.9, No.2, pp.87-92, (May, 2007).
- 吉田恵, 安村通晃, テンキー方式を用いた家電操作の試作と検討, 情報処理学会 ヒューマンインタフェース研究会, HI116, pp.71-76, (Nov. 2005).
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